課題解決コラム

Problem Solving Column

2026/08/20

MA・SFA・CRMをスムーズに連携するには?複雑なツギハギ運用から抜け出し無駄のない仕組みへ整える

MA・SFA・CRMをムダなく連携

BtoBマーケティングの成果を伸ばしたいものの、MAやSFA、CRMなどツールの違いが分からずお悩みではないでしょうか。新しいシステムを導入しても、現場の作業が増えるだけで連携がうまくいかなければ売上には繋がりません。データの集計を自動化し、見込み顧客をスムーズに商談へ導く仕組みづくりから、信頼できる運用代行パートナーの選び方までを網羅。現場の負担を減らし、持続的な利益を生み出す体制づくりを一緒に確認していきましょう。

MA・SFA・CRMとは何か?営業とマーケティングの3大ツールの基本

BtoB企業のデジタル化を検討する際、真っ先に候補に挙がるシステムが『MA』『SFA』『CRM』です。しかし単なる便利ツールと認識したまま導入を進めると、期待した成果を得られず現場が混乱を招く原因になる恐れがあるのです。
まずは各システムが持つ本来の目的を理解し、自社の課題を解決する手段として正しく把握しておきましょう。

MA・SFA・CRM各ツールの違いは?異なる得意領域とカバーする業務範囲

各ツールは、企業の売上を生み出す一連の流れの中で、それぞれ得意とする担当領域が分かれています。どこからどこまでの業務をカバーするシステムなのか、明確な違いを理解せずに導入するのは大変危険です。マーケティング部門から営業部門へ至るプロセスにおいて、各ツールが担う具体的な機能と役割を確認していきます。

MA・SFA・CRM各ツールの違いは?

見込み顧客を集めて購買意欲を高める『MA』

『MA』は主にマーケティング部門が活用し、見込み顧客(リード)を集めて関心を高める役割を担います。Webサイトへの訪問履歴やメールの開封状況を分析し、有望なターゲットを見つけ出すスコアリングはとても重要な機能です。人の手では追いきれない大量のデータを処理し、営業部門へ渡す良質なリストを自動で生成します。

商談の進捗を可視化して受注率を高める『SFA』

マーケティング部門から引き継いだ相手に対し、具体的な提案を行う過程を記録するシステムが『SFA』です。担当者ごとの商談状況を可視化し、日々の営業活動をチーム全体で共有。個人の記憶や手腕に頼る属人的な営業体制から抜け出し、組織全体で確実な受注へ繋げる環境を整えます。

既存顧客との関係性を維持し収益基盤を安定させる『CRM』

受注に至った顧客との関係性を維持し、さらなる売上へ繋げる基盤が『CRM』です。過去の購買履歴や問い合わせ対応の履歴を一元的に蓄積し、長期的な信頼関係を構築します。
一度きりの取引で終わらせず、顧客満足度を向上させて企業にもたらす利益(LTV)を最大化する役割を担っているのです。

MA(マーケティングオートメーション):見込み顧客の獲得や育成をはじめ、マーケティング活動を自動化して業務効率化を図るシステム。
SFA(営業支援システム):商談の進捗や担当者の行動を記録し、営業活動全体を管理・可視化するツール。
CRM(顧客関係管理):既存顧客の属性や購買履歴、問い合わせ内容などを一元管理し、良好な関係を維持する基盤。
リード:自社の商品やサービスに関心を持っている見込み顧客。
スコアリング:見込み顧客の行動履歴を点数化し、購買意欲の高さを客観的に評価する手法。
LTV(顧客生涯価値):一人の顧客が取引を開始してから終了するまでの期間に、企業へもたらす利益の総額。

顧客の購買プロセスから逆算して見極める導入の優先順位

3つのシステムを同時に導入しようとすると、現場は新しい操作に追われ、運用が確実に立ち行かなくなります。
ツールを定着させるには、自社のビジネスプロセスでどこに問題があるのかを先に特定しなければなりません。顧客が製品を知り、比較検討し、継続利用に至るまでの道のりを整理して、着手すべき順番を見極めていきましょう。

そもそも提案に行く相手がいない場合はMAから着手

営業担当者が「商談へ向かう相手がいない」と悩んでいる状態なら、最優先すべきはMAの導入です。見込み顧客がいないままSFAやCRMを入れても、管理するデータがなくシステムは機能しません。
まずは自社のWebサイトへのアクセス履歴や過去の名刺データを集約しましょう。関心が高まったタイミングを見計らって営業部門へリストを引き渡し、商談の母数を安定的に生み出す仕組みを作っていきます。

案件はあっても失注が続くならSFAで営業プロセスを標準化

マーケティング部門からリストを渡されているのに、なかなか成約に結びつかない場合はSFAの導入を急ぐべきサインです。
顧客リストが担当者の手元で放置されていないか、どの段階で商談がストップしているのか。日々の営業活動を記録すれば、見えなかった課題がデータとして浮き彫りになります。

新規を獲得しても解約が多いならCRMで顧客基盤を強化

新規契約を獲得できてもすぐに解約されてしまう、あるいは追加の受注が伸び悩んでいる場合、新規開拓を急いでも底の抜けたバケツに水を注ぐ状態になってしまうでしょう。
真っ先に着手すべきは、CRMによる既存顧客の基盤強化です。過去の購買履歴を一元管理し、既存顧客が不満を抱く前に適切なフォローを行って、長期的な取引を継続できる環境へ整えましょう。

自社の主な課題顧客のフェーズ最優先で導入すべきツール
営業をかける相手(見込み顧客)がいない認知・興味MA(リードの獲得と育成)
商談数はあるが失注が多くて成約に至らない比較・検討SFA(営業活動の標準化)
既存顧客の解約が多い、追加受注が取れない継続・リピートCRM(顧客関係の強化)
課題別のツール導入優先順位図

カスタマージャーニー:顧客が商品を知り、比較検討を経て購入に至り、さらに継続利用するまでの一連の行動や心理のプロセス。
営業DX:デジタル技術を活用して営業プロセス全体を見直し、業務効率化や売上向上を図る取り組み。

MA・SFA・CRMのデータを連動させて初めて得られるメリット

各システムは単体で導入しても一定の効果を見込めますが、部署ごとに独立したままでは本来の価値を引き出せません。社内のシステムが分断されていると、そのひずみは顧客への対応スピードや提案の質へ直接影響してしまいます。
システム同士を連携させ、組織全体でデータを繋ぐと実務にどんな変化が生まれるかを確認していきましょう。

手作業の入力ミスをなくしアプローチ速度を大幅に引き上げる

ツールが分断された現場では、獲得した見込み顧客のリストを営業担当者がSFAへ手入力する作業が発生します。すでに取引のある顧客か、新規のターゲットかを人の目で照合する作業は膨大な手間がかかるでしょう。結果として初動が数日遅れ、競合他社へ案件を奪われてしまうケースも。
データを自動で同期させれば入力作業が消滅し、関心が冷めないうちにアプローチできる体制を構築できます。

相手の背景や過去の行動を踏まえた精度の高い提案を実現する

BtoBの商談では、顧客の抱える課題をどれだけ事前に理解しているかが、信頼を勝ち得るカギに。ツールが繋がっていれば、営業担当者は「相手がどのWebページを熟読し、どの資料をダウンロードしたか」を商談前に把握できます。
顧客へゼロから状況を説明させる手間とストレスを省き、相手の文脈に寄り添う精度の高い提案への準備ができるのです。

利益に直結した施策を特定し正確な予算配分を下す

データが切り離された組織では、マーケティング部門は獲得件数、営業部門は売上金額と、別々の指標を見てしまいがち。経営層が「どのWeb広告が最終的な受注へ最も貢献したか」を正確に判断できなくなります。
プロセス全体を繋ぐと「獲得数は少ないが高単価の受注へ直結しやすい施策」など事実が浮き彫りに。感覚や慣習に頼らず、実際の売上実績に基づいた確実な投資判断を下せます。

文脈(コンテキスト):顧客が自社製品へ興味を持った背景や、抱えている課題、これまでの行動履歴を含めた状況全体。
ROI(投資利益率):投じた費用に対して、どれだけの利益や売上が生み出されたかを示す指標。

MA・SFA・CRMをただ繋ぐだけでは失敗する!事前のデータ整備の重要性

複数のシステムをAPIで繋ぎ合わせれば自動的に業務が効率化する。
そう信じて強引に設定を進めると、かえって現場の混乱を招いてしまいます。システム同士が持つ構造の違いを把握せず、汚れたデータをそのまま流し込んでしまい、取り返しのつかないトラブルへ発展したご相談をよく受けます。
安全に連携を進めるために、前提のデータ整備について知っておきましょう。

部署ごとの個別最適が生むSaaSの乱立とシステム障害のリスク

クラウドサービスが普及し、現場の予算で手軽にツールを契約できる環境が整いつつあります。しかし各部署が良かれと思って個別に導入を進めた結果、社内にシステムが乱立して管理が行き届かなくなる問題も同時に表面化しています。
企業全体にどのようなリスクをもたらすのでしょうか。

現場主導で導入されたツール群が招くセキュリティと管理の限界

営業は使い勝手の良いSFA、マーケティングは最新のMAと、現場の要望を優先してシステムを選ぶ企業は少なくないでしょう。一見すると業務効率が上がるように思えますが、実は大きなリスクが潜んでいます。
情報システム部門を通さずに導入されたツールが増え、退職者のアカウントが残ったまま放置され、全社のセキュリティ基準を満たさない状態で顧客情報を扱う事態が多発しているのです。
管理部門の負担が限界を超え、重大な情報漏洩の危険性を抱えてしまいます。

場当たり的なAPI連携が引き起こすシステムダウンの連鎖

乱立したシステムを後から繋ぎ合わせようとすると、さらに深刻な事態を招きます。
全体の設計図を持たないまま、とりあえずデータを同期させようと場当たり的に設定を追加していくと、データがどの経路でどう流れているのか誰にも全容を把握できません。どこか一つのツールが軽微なアップデートを行っただけで連携が切れ、エラーが連鎖して全社のデータ共有が完全にストップしてしまうケースも。
復旧までの長期間、マーケティングも営業も身動きが取れなくなる状態へ陥ってしまう恐れがあるのです。

ツールごとに異なるデータ構造の壁と統合を阻むエラーの正体

システムの連携を阻む最大の要因は、それぞれのツールが持つデータの設計仕様にあります。ボタン一つで簡単に同期できるケースは稀であり、実際にはデータベースの構造を根底から見直さなければなりません。
システムを繋ぐ前に立ちはだかる、設計思想の違いを具体的に確認しておきましょう。

個人を追跡するMAと企業を管理するSFAの設計思想の違い

MAとSFAでは、顧客データを管理する基準(主キー)に明確な違いが存在します。
MAは個人の行動履歴を追跡する目的で作られており、主にメールアドレスを基準に設定するケースが一般的です。一方、BtoBの商談を管理するSFAは企業単位での取引を前提としているため、企業名を頂点とし、そこに複数の担当者が紐づく階層構造で情報を管理します。根本的な設計思想の違いを理解せずに接続してしまうと、重大なデータエラーを引き起こす要因になってしまう場合もあるのです。

表記ゆれや重複が引き起こすシステム上の分裂

MA側のデータをそのままSFAへ流し込むと、現場の運用に支障をきたしてしまいます。
同じ顧客が会社のメールアドレスと個人のアドレスで別々に資料をダウンロードした場合、MA上では別々の人物として認識します。そのままSFAへ自動連携すると、同じ企業の商談データが複数に分散してしまうのです。
また、株式会社と(株)、全角と半角の違いを含めた表記ゆれが存在するだけで、システムは別企業と判定し、不要な重複データを際限なく生み出してしまいます。

ツール主な管理軸(主キー)データの階層構造無理に連携させた場合のリスク
MAメールアドレス個人に紐づく行動履歴を単独で管理担当者が複数アドレスを持つと、別々の顧客として重複登録される
SFA/CRM企業名・アカウント企業を頂点とし複数の担当者が紐づく企業名の表記ゆれが存在すると、別の企業としてデータが分散・分裂する
MAとSFAにおけるデータ構造の違い

連携前に終わらせておくべきデータクレンジングと入力ルールの統一

せっかくシステムを繋いでも、中身のデータが散らかっていたら意味がありません。連携ボタンを押す前に、まずは社内のデータをきれいに整え、今後入力される情報のルールを定めておく下準備が絶対に必要です。
現場の混乱を防ぎ、システムを円滑に機能させるために、必要な手順を解説しましょう。

画像:連携前に終わらせておくべきデータ整備

過去のゴミデータを一掃する名寄せと情報のクリーニング

まずは全角と半角の混在や、(株)などの表記ゆれ、打ち間違いをきれいに直すデータの掃除(データクレンジング)を実行します。そのうえで、社内に散らばっている同一企業や同一人物の情報を、一定の基準で正しいひとつのデータへ統合する名寄せを進めます。
地味で泥臭い整理整頓をあらかじめ終わらせておかないと、どれだけ高額なシステムを繋いでも、社内にゴミデータが増え続けるだけの結果を招いてしまうからです。

未来の表記ゆれを防ぐWebフォームと名刺入力の制御ルール

過去のデータをきれいにしても、新しいデータがバラバラに入力されては元通りになってしまいます。Webフォームの入力時に半角入力を自動補正する制御をかけたり、名刺を取り込む際のアカウント登録手順をマニュアル化した対策をとりましょう。
社内でデータをどう入力し、どう引き渡すかという基本的なルール(データガバナンス)をあらかじめ定めておき、入力の入り口で表記のバラつきを止める確実な仕組みを作って未来のエラーを防いでいくのです。

SaaSSprawl(サース・スプロール):企業内で利用されるクラウドサービス(SaaS)が無秩序に導入され、数が増えすぎて情報システム部門の管理が行き届かなくなる状態。
シャドーIT:企業の管理部門が把握や許可をしていない状態で、現場の判断によって業務に利用されているシステムやサービス。
主キー(プライマリーキー):データベースにおいて、個々のデータを一意に識別し、重複を防ぐための基準となる項目。
データクレンジング:データベース内の誤記や表記ゆれを見つけ出し、修正や統一を実施してデータの品質を高める処理。
名寄せ:複数のデータベースに分散している同一の顧客や企業のデータを、一定の基準で正しい一つの情報に統合・整理する作業。
データガバナンス:社内におけるデータの管理体制や取り扱いルールを定め、データの精度や安全性を維持・管理する取り組み。

現場の協力でMA・SFA・CRMの運用を社内定着させるには?対話プロセスの必要性

新しいシステムを導入した直後は、慣れない操作に対する戸惑いが少なからず発生します。どんなに完璧な連携の仕組みを構築しても、実際に動かす現場のメンバーが前向きに活用できなければ運用は長続きしません。
現場の負担感を減らし、新しい基盤をスムーズに定着させるための具体的なサポート手順を検討してみましょう。

現場の声を拾い上げ入力作業の目的を丁寧に共有する

プロジェクトを成功へ導くには、管理側の理想を一方的に押し付けるのではなく、現場の担当者が日々の業務で何に苦労しているかを把握しなければなりません。入力作業の意味を現場が理解し、協力を得て初めて、長期間データを正確に保持するシステムが守られるのです。
現場に納得してもらい、新しい運用を軌道に乗せるための対話のコツについてご紹介しましょう。

日々の業務課題をヒアリングして現場の本音を引き出す

新しい運用を始める前に、まずは「入力項目が多すぎて残業が増えている」「過去の商談履歴を探すのに時間がかかる」など、現場のリアルな悩みに耳を傾ける時間を設けるところから始めましょう。
現状の課題を丁寧にヒアリングしたうえで、「なぜこの項目を入力する必要があるのか」「集めたデータがどう活用されるのか」を含め、目的をわかりやすく共有します。現場の実務を改善する目的を第一に掲げて対話を重ねると、理解をスムーズに得られやすくなるのです。

実務が直接楽になる具体的な利点を言語化して伝える

現場の協力を得るには、システムを連携させると日々の仕事がどう楽になるかを具体的に示す必要があります。
「手作業で行っていた顧客情報の転記が完全に不要になる」「相手のWeb閲覧履歴が事前にわかるため、提案書の作成時間が半分になる」など、直接的な利点について、実際にレクチャーし、実感してもらいましょう。
会社全体の売上目標だけでなく、目の前の実務担当者へもたらされるメリットを実感できる機会を作り、現場の不安を安心感へと変えていくのです。

運用を形骸化させず現場へ確実に定着させるフォロー体制を作る

新しいルールを導入して終わりにするのではなく、担当者が日常の業務のなかで迷わず使い続けられる環境づくりが必要です。
運用開始直後は些細な疑問やエラーが生じやすいため、現場の声をいち早く拾い上げ、システムを実務へ完璧にフィットさせていく継続的なサポートを行いましょう。

つまずきを放置しない相談窓口とわかりやすいマニュアルの整備

新しい入力画面を前にして操作に迷ったとき、すぐに質問できる環境がないと現場の入力はストップしてしまいます。
専門用語を極力省いた図解入りのシンプルな手順書を用意し、チャットなどで気軽に相談できる窓口を設置しましょう。現場の小さなつまずきを放置せず、疑問をその日のうちに解消できるかが、ツールの定着化につながります。

現場のフィードバックを取り入れながらルールを柔軟に改善する

運用開始後も「この入力項目はあまり使われていない」「別のデータも連携してほしい」など、現場の要望は日々変化していくはずです。
最初に決めた運用ルールに固執せず、定期的に担当者からの声を集めましょう。実際の運用は、現場の実態に合わせてシステムや入力項目を少しずつ見直していくのです。
「誰もツールを使わない」状態を作らないためには、運用中の工夫が必要になります。

フィードバック:実施した業務やシステム運用に対し、実際の利用者から感想や改善点などの意見を受け取って調整に活かす取り組み。

MA・SFA・CRMのデータ連携を成功へ導くために。具体的な統合プロセス

システムの仕様を理解し現場のヒアリングを終えたら、いよいよ複数のツールを連動させる本格的な統合プロセスへ移ります。
単一ツールの導入とは異なり、組織全体でデータを繋ぐには部門ごとの意見をすり合わせ、全体を見通した設計図を描かなければなりません。部署ごとの見解をひとつにまとめ、スムーズに連携を進める手順を確認していきましょう。

3つの部門を繋ぐ翻訳者と社内共通ルールの設定

システム連携をスムーズに進めるには、マーケティング、営業、情報システムの3部門が足並みを揃える必要があります。とはいえ、普段の業務内容も目標も違うため、お互いの要求をそのままぶつけ合うと対立が起きてしまう場合も。
そこで、各部門の間に立って意見を調整する「翻訳者(ブリッジ人材)」の存在が重要になります。

3つの部門をつなぐ翻訳者と共通ルールがカギ

部門ごとの目標の違いを埋める共通ゴールの設定

マーケティング部門は獲得件数、営業部門は成約率、情報システム部門はシステムの安定稼働と、担当部署によって追いかける数字は異なります。一見すると対立しそうな要求ですが、最終的な目的はどれも「売上を伸ばす」であるはずです。
たとえば、見込みの高いデータだけを選んで営業へ渡すルールを作れば、営業担当者の負担が減ります。同時に、安全なデータ送信方法を採用すれば、情報システム部門のセキュリティ基準もクリアできるでしょう。
事前ルールづくりで各部門の不安を丁寧に解消しながら、全員が納得できる運用方針を固めておくのです。

部署間の認識ズレを防ぐ共通用語の作成

部門同士で話が噛み合わない一番の理由は、同じ言葉でも部署によって思い浮かべる意味が違うから。
マーケティング部門が言う「顧客データ」はメールアドレスだけを指す場合が多いのに対し、営業部門は企業名や担当者の役職まで揃った情報を想像します。さらに、情報システム部門が使うIT用語も、現場の担当者にはなかなか通じません。
こうした認識のズレをなくすため、プロジェクトが始まる段階で、社内で使う言葉の定義をあらかじめ揃える準備が必要になるのです。

データの流れを図解し段階的に運用を広げる手順

部門間の連携ルールが決まったら、次はその取り決めを実際のシステムへ反映させましょう。ただし、いきなりすべてのデータを自動で繋ぐと、思わぬエラーを引き起こす危険性があります。
まずは全体の設計図を描き、範囲を絞って安全に運用を広げていく進め方を確認しておきましょう。

連携の全体像を1枚の図へ整理してエラーを未然に防ぐ

設定画面を触る前に、まずは「どのデータが・いつ・どこへ移動するのか」を整理します。全体の流れを1枚の図へまとめるだけで、データの重複登録や誤った情報の上書きといったトラブルを、システムを繋ぐ前に防ぐことができます。

営業への引き渡し基準(SLA)を明確に定める

ツールを使って顧客リストを自動で送っても、営業側が「いつ連絡すべきか」を把握していなければデータは放置されてしまいます。そこで、作成した図をもとに両部門で話し合い、マーケティングから営業へ情報を引き渡す明確なルール(SLA)を定めておきましょう。「料金ページを2回以上見た段階で営業へ通知する」など、システムの自動処理と人間の対応をセットで決めておけば、お互いに迷わず動けるようになります。

段階顧客の状態システムの自動処理担当者のアクション
育成期資料のダウンロードのみMAで引き続き関心度を計測なし(営業は動かない)
引き渡し期料金ページを複数回閲覧MAからSFAへデータを自動送信営業担当者が24時間以内に初回連絡
マーケティングから営業への引き渡し条件(SLA)整理表

確度の高い見込み顧客へ絞り小さく連携を始める

連携機能を一度にすべて有効化し、過去の膨大なデータを一括で同期させると、エラーの多発を引き起こす要因に。まずは「Webサイトから直接問い合わせのあった見込み客」のみを自動連携の対象に設定するスモールスタートが効果的です。送信されたデータが営業側のシステムへ正しく反映されているか少数のデータで検証し、安全性を確認したうえで連携範囲を確実に広げていきましょう。

ブリッジ人材:異なる専門分野や部署の間に立ち、双方の専門用語や立場を解釈・調整して意思疎通をスムーズにする役割を果たす人物。
データフロー:システムや業務プロセスの中で、データがどこから入ってどこへ移動・処理されるかを示す流れ。
SLA(サービス・レベル・アグリーメント):マーケティング部門と営業部門の間で交わす、見込み顧客の引き渡し条件や業務の役割分担に関する具体的なルールのこと。
スモールスタート:システム導入や業務改善を行う際、最初から全体へ展開せず、小規模な範囲から試行的に始めて段階的に拡大していく手法。

社内の負担を増やさずに成果を伸ばす!外部パートナーの選び方と実行体制

部署間のルールを定め、データの流れを整理しても、日々の入力や設定を担うメンバーが足りなければ計画は前に進みません。目の前の業務に追われる担当者だけで、慣れないITツールの運用をすべて抱え込むやり方には限界があります。
施策を継続的に運用し、社内に確かな資産を築くために知っておきたい、BtoBマーケティングを外注する現実的な道筋を検討しておきましょう。

専門性と信頼を兼ね備えたBtoBマーケティング支援会社を見極める条件

運用を外部へ依頼する際、ツールの初期設定や記事作成の作業のみを請け負う業者を選んでしまうと、結局は自社の担当者が細かく指示を出す手間から抜け出せません。本当に頼りになる外部パートナーを見極める基準として、現場のビジネスを深く理解する力と、システムを扱うITスキルの両方を兼ね備えているかを確認する必要があります。

外部パートナーの選び方と実行体制

現場の言葉とIT専門用語を繋ぐ“翻訳者”の存在

営業担当者とシステム開発者では、見ている目標や普段の言葉が異なります。両者の間に入り、営業現場が欲しい顧客リストの条件をシステムの動きへ正確に変換する役割が成否を分けるカギに。ITの知識だけでなく、泥臭いビジネスの現場を深く理解しているBtoBマーケティングコンサルを巻き込めば、社内のすれ違いを防ぎ、なめらかな運用へ繋がります。

作業の丸投げではなく自社にノウハウが残る体制づくり

業務を外部へ任せる際、作業の裏側が見えなくなる外注手法には注意が必要です。将来的に自社で運用を回せる状態を目指し、伴走しながら手順を共有してくれる業者を選定して失敗を防ぎましょう。定期的なミーティングを開き、背景を丁寧に解説して担当者を育ててくれるパートナーであれば、長期的に信頼できる貴重な資産へ育ちます。

企画から運用までを一手に担う『SUNITED』の伴走支援

Web制作はA社、広告運用はB社、システム開発はC社。複数の業者へ別々に依頼した結果、担当者が各社との連絡や調整作業だけで疲弊するケースが後を絶ちません。複雑な管理の手間をなくし、企画の立案から日々のリード獲得代行、システム運用までをひとつにまとめて引き受ける『SUNITED』独自の実行支援体制を確認しておきましょう。

比較項目一般的な外注・代行業者SUNITEDの『BPaaS』
依頼先施策ごとに複数の業者へ分散企画から日々の運用まで1社へ統合
担当者の負担各業者への細かな指示出しや調整で疲弊実務プロセスを丸ごと任せて本来の業務へ集中
社内の資産作業の丸投げによりノウハウが一切残らない背景を解説しながら伴走し社内の担当者を育成
一般的な外注とSUNITEDの『BPaaS』の違い

業務プロセスを丸ごと引き受ける『BPaaS』の強み

当社は単なるツールの導入支援やコンサルティングには留まりません。戦略の立案からシステムを繋ぐ基盤づくり、日々の実務運用までを丸ごと請け負う『BPaaS』を展開。
専門知識を持ったチームが業務プロセスをそのまま運用代行するため、社内に新しいIT人材を採用する手間や教育コストをかけず、質の高いマーケティング活動をすぐに開始できるよう進められます。

業者の調整作業を手放し本来のビジネスへ集中する環境へ

施策ごとに違う業者を管理する煩雑な連絡作業から解放されれば、担当者は次の事業展開を考えたり、目の前の顧客と深く向き合ったりと、本来の重要なビジネスへ専念できるはず。
SUNITEDはマーケティングとITの架け橋となり、利益に直結する仕組みづくりを力強く後押しいたします。

新しい施策の立ち上げや、現在の運用体制に少しでも不安を感じた際は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。

BPaaS(BusinessProcessasaService):ソフトウェアやシステムの提供だけでなく、特定のシステムを使った業務プロセスそのものを丸ごと外部へ委託するサービス形態。

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